転職した人は、前の会社をなぜ辞めたのか

集団の比較 出典 1件 / 統計 3件

Photo: Unsplash

「人間関係で辞めた」「給料が安くて辞めた」——退職の理由は、いくつかの型で語られがちです。実際には、国の統計が集めた離職理由のうち最も多い区分は「その他の個人的理由」でした。人間関係も、給料も、労働条件も、それより小さい割合です。

このページでは、2024年に転職した人が前の会社を辞めた理由の内訳を示します。あわせて、この統計では何が分からないのかを明示します。分からない部分は、この統計のなかで最も大きい部分でもあります。

なお、この表は男女別にしか公表されていません。男女を合わせた数値は存在しないため、当サイトで合成せず、男女それぞれを並べて掲載します。

20.2%
前職を辞めた理由として最も多かった「その他の個人的理由」の割合(男)
厚生労働省 雇用動向調査(基幹統計)/女は24.3%
この数字の集計対象: 2024年(令和6年)に転職により入職した男性労働者のうち、 前職が雇用者で、かつ調査時点に在籍していた人。 自営業からの転職入職者は含まない。 転職せずに離職したままの人、離職を考えて留まった人は含まれない。
別々の人の集計です。同じ人のその後を追った数値ではありません。年齢や世代の違う集団を並べて比較しています。

01 10秒で分かる結論

  • 2024年に転職した人が前職を辞めた理由で最も多かったのは、男女とも「その他の個人的理由」でした。男20.2%、女24.3%です。
  • つまり、最も大きい区分の中身が分かりません。個別に挙げられた理由は、いずれもこれより小さい割合です。
  • 男で個別の理由として最も多いのは「給料等収入が少なかった」で10.1%、次いで「職場の人間関係が好ましくなかった」が9.0%です。
  • 女では「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」が12.8%で個別の理由の最多、「職場の人間関係が好ましくなかった」が11.7%と続きます。
  • 「定年・契約期間の満了」は全年齢では男14.1%ですが、これは60歳以上に強く引き上げられた値です。
  • この表に出てくるのは転職して再び雇用された人だけです。辞めたまま働いていない人は含まれません。

02 前職を辞めた理由(男)

割合の大きい順に並べています。原本の並び順は理由の分類順です。

上から3つのうち2つが「その他」です。「その他の個人的理由」と「その他の理由(出向等を含む)」を合わせると、個別に名前の付いたどの理由よりも大きくなります。

転職した人が前の会社を辞めた理由(男・2024年) その他の個人的理由 20.2% 定年・契約期間の満了 14.1% その他の理由(出向等を含む) 13.5% 給料等収入が少なかった 10.1% 職場の人間関係が好ましくなかった 9.0% 労働時間、休日等の労働条件が悪かった 8.6% 会社の将来が不安だった 7.4% 会社都合 5.2% 仕事の内容に興味を持てなかった 4.4% 能力・個性・資格を生かせなかった 3.8% 介護・看護 1.2% 結婚 0.6% 出産・育児 0.5%
転職した人が前の会社を辞めた理由(男・2024年)
辞めた理由 割合
その他の個人的理由 20.2%
定年・契約期間の満了 14.1%
その他の理由(出向等を含む) 13.5%
給料等収入が少なかった 10.1%
職場の人間関係が好ましくなかった 9.0%
労働時間、休日等の労働条件が悪かった 8.6%
会社の将来が不安だった 7.4%
会社都合 5.2%
仕事の内容に興味を持てなかった 4.4%
能力・個性・資格を生かせなかった 3.8%
介護・看護 1.2%
結婚 0.6%
出産・育児 0.5%
集団の比較 信頼度 A 2024年
集計対象
2024年(令和6年)に転職により入職した男性労働者のうち、 前職が雇用者で、かつ調査時点に在籍していた人。 自営業からの転職入職者は含まない。 転職せずに離職したままの人、離職を考えて留まった人は含まれない。
出典
雇用動向調査 / 令和6年雇用動向調査 表5 転職入職者が前職を辞めた理由別割合
この数値の読み方: 別々の人の集計です。同じ人のその後を追った数値ではありません。年齢や世代の違う集団を並べて比較しています。
  • 最も多い区分は「その他の個人的理由」であり、その中身はこの表からは分からない。個別に挙げられた理由はいずれもそれより小さい。
  • 合計は100になりません。出典が「理由不詳を含む」と注記しているためです。
  • これは本人が申告した離職理由であり、実際に辞めるに至った要因とは限らない。
  • 転職して再び雇用された人の集計である。辞めたまま就職していない人は含まれない。
  • 男女計は公表されていない。男女で理由の構成は異なる。

03 前職を辞めた理由(女)

女でも、最も多いのは「その他の個人的理由」です。

男との違いは、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」と「職場の人間関係が好ましくなかった」が上位に来ることです。一方で「会社の将来が不安だった」は男より小さくなります。

転職した人が前の会社を辞めた理由(女・2024年) その他の個人的理由 24.3% 労働時間、休日等の労働条件が悪かった 12.8% 職場の人間関係が好ましくなかった 11.7% 定年・契約期間の満了 10.7% 給料等収入が少なかった 8.3% その他の理由(出向等を含む) 7.8% 会社都合 5.3% 会社の将来が不安だった 5.1% 能力・個性・資格を生かせなかった 3.7% 仕事の内容に興味を持てなかった 3.6% 結婚 1.9% 出産・育児 1.8% 介護・看護 1.0%
転職した人が前の会社を辞めた理由(女・2024年)
辞めた理由 割合
その他の個人的理由 24.3%
労働時間、休日等の労働条件が悪かった 12.8%
職場の人間関係が好ましくなかった 11.7%
定年・契約期間の満了 10.7%
給料等収入が少なかった 8.3%
その他の理由(出向等を含む) 7.8%
会社都合 5.3%
会社の将来が不安だった 5.1%
能力・個性・資格を生かせなかった 3.7%
仕事の内容に興味を持てなかった 3.6%
結婚 1.9%
出産・育児 1.8%
介護・看護 1.0%
集団の比較 信頼度 A 2024年
集計対象
2024年(令和6年)に転職により入職した女性労働者のうち、 前職が雇用者で、かつ調査時点に在籍していた人。 自営業からの転職入職者は含まない。 転職せずに離職したままの人、離職を考えて留まった人は含まれない。
出典
雇用動向調査 / 令和6年雇用動向調査 表5 転職入職者が前職を辞めた理由別割合
この数値の読み方: 別々の人の集計です。同じ人のその後を追った数値ではありません。年齢や世代の違う集団を並べて比較しています。
  • 最も多い区分は「その他の個人的理由」であり、その中身はこの表からは分からない。個別に挙げられた理由はいずれもそれより小さい。
  • 合計は100になりません。出典が「理由不詳を含む」と注記しているためです。
  • これは本人が申告した離職理由であり、実際に辞めるに至った要因とは限らない。
  • 転職して再び雇用された人の集計である。辞めたまま就職していない人、出産・育児を機に離職して戻っていない人は含まれない。
  • 男女計は公表されていない。

04 「結婚・出産で辞めた人」がほとんどいないように見える理由

女の理由のうち「結婚」は1.9%、「出産・育児」は1.8%です。数字だけを見ると、結婚や出産を機に会社を辞める人はほとんどいないように読めます。

そう読むことはできません。この表は、前の会社を辞めたあと転職して再び雇用された人を集計したものだからです。出産を機に辞めて、そのまま就業していない人は、この表のどこにも現れません。辞めた人全体ではなく、辞めて戻ってきた人の内訳を見ている、ということです。

同じことは「介護・看護」にも当てはまります。介護のために離職して、そのまま働いていない人はここに含まれません。

05 「定年・契約期間の満了」は60歳の前後でまったく違う

全年齢でまとめると、男の「定年・契約期間の満了」は14.1%あります。個別の理由としては上位です。しかし年齢階級で分けると、その内訳はまったく違って見えます。

59歳以下ではどの年齢階級も1桁台にとどまり、60歳を超えたところで跳ね上がります。全年齢の値は、高年齢層に引き上げられたものだと分かります。

なお、この区分は「定年」と「契約期間の満了」をまとめたものです。若い年代に現れている分には、有期契約の満了が含まれていると考えられます。この表では両者を分けられません。

「定年・契約期間の満了」を辞めた理由に挙げた人の割合(男・年齢階級別・2024年) 19歳以下 1.8% 20〜24歳 8.2% 25〜29歳 3.5% 30〜34歳 4.2% 35〜39歳 3.5% 40〜44歳 1.3% 45〜49歳 5.4% 50〜54歳 4.4% 55〜59歳 4.8% 60〜64歳 54.6% 65歳以上 50.1%
「定年・契約期間の満了」を辞めた理由に挙げた人の割合(男・年齢階級別・2024年)
年齢階級 割合
19歳以下 1.8%
20〜24歳 8.2%
25〜29歳 3.5%
30〜34歳 4.2%
35〜39歳 3.5%
40〜44歳 1.3%
45〜49歳 5.4%
50〜54歳 4.4%
55〜59歳 4.8%
60〜64歳 54.6%
65歳以上 50.1%
集団の比較 信頼度 A 2024年
集計対象
2024年(令和6年)に転職により入職した男性労働者のうち、 前職が雇用者で、かつ調査時点に在籍していた人。年齢階級ごとに別々の人の集計。
出典
雇用動向調査 / 令和6年雇用動向調査 表5 転職入職者が前職を辞めた理由別割合(男・年齢階級別)
この数値の読み方: 別々の人の集計です。同じ人のその後を追った数値ではありません。年齢や世代の違う集団を並べて比較しています。
  • 年齢階級ごとに別々の人の集計である。同じ人が歳を取っていく過程を示すものではない。
  • 「定年」と「契約期間の満了」は同じ区分にまとめられており、この表では分けられない。若い年代の値には有期契約の満了が含まれると考えられる。
  • 男女別にしか公表されていないため、ここでは男の値を示している。

06 この数字で分からないこと

このページの数字には、はっきりした限界があります。順に挙げます。

ひとつ目は、最も大きい区分の中身が分からないこと。「その他の個人的理由」が男女とも1位です。この統計を丁寧に読むほど、「退職理由の最頻値は分類できていない」という結論に近づきます。人間関係が原因だったのか、体調だったのか、家庭の事情だったのかは、ここからは分かりません。

ふたつ目は、これが申告された理由だということ。複数の事情が重なって辞めたとしても、集計上はひとつの理由に割り当てられます。本人が挙げた理由と、実際に辞めるに至った要因が同じとは限りません。

三つ目は、辞めた人全体ではないこと。前述のとおり、この表にいるのは転職して再び雇用された人だけです。辞めたまま働いていない人、自営業になった人は含まれません。

四つ目は、その後が分からないこと。この理由で辞めた人が、転職先で満足したのかどうかを、この調査は追っていません。当サイトでは転職して賃金が増えた人の割合を別に掲載していますが、そちらも転職した直後の変化であり、数年後を追ったものではありません。

07 よくある質問

会社を辞める理由で一番多いのは何ですか?

2024年に転職した人についての国の統計では、男女とも「その他の個人的理由」が最も多く、男20.2%、女24.3%でした。個別に名前の付いた理由は、いずれもこれより小さい割合です。つまり最も多い理由の中身は、この統計からは分かりません。

人間関係が原因で辞める人はどれくらいいますか?

「職場の人間関係が好ましくなかった」を挙げた人は、男9.0%、女11.7%です。ただし最も多い「その他の個人的理由」の中身が分からないため、これが実際の上限とは言えません。

給料が理由で辞める人は多いですか?

「給料等収入が少なかった」を挙げた人は、男10.1%、女8.3%です。男では個別の理由のなかで最も多い項目にあたります。

結婚や出産で辞める人は少ないのですか?

この統計からは判断できません。この表は転職して再び雇用された人の集計であり、出産を機に辞めてそのまま就業していない人は含まれないためです。表に現れる「結婚」「出産・育児」の割合が小さいことは、結婚・出産を機に辞める人が少ないことを意味しません。

男女で辞める理由は違いますか?

上位の顔ぶれが違います。女では「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」と「職場の人間関係が好ましくなかった」が上位に来ます。男では「給料等収入が少なかった」と「定年・契約期間の満了」が上位です。なおこの表は男女別にしか公表されておらず、男女を合わせた数値は存在しません。

辞めた理由と、辞めたあとどうなったかは分かりますか?

この調査からは分かりません。同一の個人を追跡していないためです。辞めた理由ごとに、その後の賃金や勤続がどうなったかを示した公開データを、当サイトはまだ確認できていません。

08 出典

転職した人が前の会社を辞めた理由(女・2024年)

調査
雇用動向調査(厚生労働省)
表番号
令和6年雇用動向調査 表5 転職入職者が前職を辞めた理由別割合
集計対象
2024年(令和6年)に転職により入職した女性労働者のうち、 前職が雇用者で、かつ調査時点に在籍していた人。 自営業からの転職入職者は含まない。 転職せずに離職したままの人、離職を考えて留まった人は含まれない。
信頼度
A(基幹統計/事業所を対象とした標本調査(主要産業の事業所から抽出))
取得日
2026年8月13日
次回確認
2027年9月
原典
e-Statの統計表を開く
表5 転職入職者1)が前職を辞めた理由別割合
(令和6年(2024)・単位:%)

区分 / 計2) / 仕事の内容に興味を持てなかった / 能力・個性・資格を生かせなかった /
職場の人間関係が好ましくなかった / 会社の将来が不安だった / 給料等収入が少なかった /
労働時間、休日等の労働条件が悪かった / 結婚 / 出産・育児 / 介護・看護 /
その他の個人的理由 / 定年・契約期間の満了 / 会社都合 / その他の理由(出向等を含む)

男 100  4.4  3.8  9.0  7.4  10.1  8.6  0.6  0.5  1.2  20.2  14.1  5.2  13.5
女 100  3.6  3.7 11.7  5.1   8.3 12.8  1.9  1.8  1.0  24.3  10.7  5.3   7.8

注:1) 転職入職者のうち前職雇用者で調査時在籍者についてみたものである
   (自営業からの転職入職者を含まない)。
  2) 転職入職者が前職を辞めた理由不詳を含む。

転職した人が前の会社を辞めた理由(男・2024年)

調査
雇用動向調査(厚生労働省)
表番号
令和6年雇用動向調査 表5 転職入職者が前職を辞めた理由別割合
集計対象
2024年(令和6年)に転職により入職した男性労働者のうち、 前職が雇用者で、かつ調査時点に在籍していた人。 自営業からの転職入職者は含まない。 転職せずに離職したままの人、離職を考えて留まった人は含まれない。
信頼度
A(基幹統計/事業所を対象とした標本調査(主要産業の事業所から抽出))
取得日
2026年8月13日
次回確認
2027年9月
原典
e-Statの統計表を開く
表5 転職入職者1)が前職を辞めた理由別割合
(令和6年(2024)・単位:%)

区分 / 計2) / 仕事の内容に興味を持てなかった / 能力・個性・資格を生かせなかった /
職場の人間関係が好ましくなかった / 会社の将来が不安だった / 給料等収入が少なかった /
労働時間、休日等の労働条件が悪かった / 結婚 / 出産・育児 / 介護・看護 /
その他の個人的理由 / 定年・契約期間の満了 / 会社都合 / その他の理由(出向等を含む)

男 100  4.4  3.8  9.0  7.4  10.1  8.6  0.6  0.5  1.2  20.2  14.1  5.2  13.5
女 100  3.6  3.7 11.7  5.1   8.3 12.8  1.9  1.8  1.0  24.3  10.7  5.3   7.8

注:1) 転職入職者のうち前職雇用者で調査時在籍者についてみたものである
   (自営業からの転職入職者を含まない)。
  2) 転職入職者が前職を辞めた理由不詳を含む。

「定年・契約期間の満了」を辞めた理由に挙げた人の割合(男・年齢階級別・2024年)

調査
雇用動向調査(厚生労働省)
表番号
令和6年雇用動向調査 表5 転職入職者が前職を辞めた理由別割合(男・年齢階級別)
集計対象
2024年(令和6年)に転職により入職した男性労働者のうち、 前職が雇用者で、かつ調査時点に在籍していた人。年齢階級ごとに別々の人の集計。
信頼度
A(基幹統計/事業所を対象とした標本調査(主要産業の事業所から抽出))
取得日
2026年8月13日
次回確認
2027年9月
原典
e-Statの統計表を開く
表5 転職入職者1)が前職を辞めた理由別割合(令和6年(2024)・単位:%)
「定年・契約期間の満了」の列を、男の年齢階級別の行から抜き出したもの。

男        14.1
19歳以下   1.8
20〜24歳   8.2
25〜29歳   3.5
30〜34歳   4.2
35〜39歳   3.5
40〜44歳   1.3
45〜49歳   5.4
50〜54歳   4.4
55〜59歳   4.8
60〜64歳  54.6
65歳以上  50.1

注:1) 転職入職者のうち前職雇用者で調査時在籍者についてみたものである
   (自営業からの転職入職者を含まない)。

本ページは「雇用動向調査」(厚生労働省)を加工して作成しています。

このページの最終更新日: 2026年8月13日